2017/12/02
【暴露】筋トレで痩せるというのはウソなのか?

「痩せるために筋トレを始めたはいいが、痩せている気がしない!」
あなたは筋トレで痩せるメカニズムがわかっているでしょうか?
ここがわからないといつまで経っても情報の波に流されるだけです。
ここらできちんと筋トレで痩せる仕組みについて理解してみませんか?
こんにちは、みのです。
多くが「ダイエット→ランニング」となり短絡的に走り始めてしまう中、きちんとトレーニングを始められた方、おめでとうございます。
初めは不信感もあったかと思いますが、半年後にはその不信は全て「正しい道を選んでよかった」という安心感に変わります。
ですがせっかく痩せるために筋トレを始めた方も、きちんと学ばないと情報の波に飲み込まれることになります。
ここらで一旦腰を落ち着かせて、筋トレで痩せるメカニズムを学んでみませんか?
目次
結論
筋トレをすると3つの理由で痩せる(太りにくくなる)
何で痩せているのか?
では初めに実際、何で痩せているのかということを説明していきます。
ランニングだと「走ってる最中に消費するカロリーで痩せる」もしくは「走った後そのエネルギーを補うために脂肪を消費するので痩せる」ということが分かるかと思います。
では筋トレをしている最中に消費するカロリーというのは一体どれくらいなのでしょうか?
トレーニングでの消費カロリー
今回はみのの例を出して考えてみたいと思います。
僕はFitbitと言うウェアラブル端末で日常のログやトレーニングログをとっています。
こちらでトレーニングにて何キロカロリー消費していたのかを見ていきたいと思います。
ちなみにみのが使用しているウェアラブルはこちらのFitbit Charge2 で、基本的な機能は備えています。
生活防水ですが付けたまま風呂に入っても今のところ問題ないです。
(完全防水ではないので注意)
ただSIMカードは挿入できないのでスマートフォンとのBluetooth 接続して使用します。
なのでスマホの通知等を受けることはできませんが、自動で今なんのスポーツをしているのか判別してカロリー計算してくれます。
消費カロリー自体はこちらに任せておけば、摂取カロリーのみ管理するだけでトータルカロリー管理が済むという優れものです。
また、手元で振動するアラームがかけられますので、目覚まし時計と比べて朝の目覚め度合いが段違いです。
今のところウェアラブルが欲しい方はこちらを買っておけば間違いないので、気になる方はこちらを覗いてみて下さいね。
そして以下の画像が実際にみののトレーニング中の消費カロリー図です。
この日は90分トレーニングで、部位は胸と脚ですね。
結果としておよそ600キロカロリー程度消費しています。
ここで一つ注意点なのですけれども、一般的なトレーニングではここまでカロリー消費しない可能性があります。
理由として以下の2点が挙げられます。
- 脚トレである
- アスリートが行っている
です。
脚や背中といった大きな部分をトレーニングするのと、肩や腕といった小さい部分をトレーニングするのではもちろん消費カロリーは変わってきます。
また、僕は学生時代にかなり追い込んでいたために、ウエイトトレーニングを息が上がるまで(たまに吐くほど)行うことができます。
こういった状況での検証なので、あなたが行うトレーニングよりは消費カロリーが大きく出ている可能性はあります。
ですがベンチマークとして今回はこの値を用いたいと思います。
640kcal/90min ですので、427kcal/hです。
ランニングでの消費カロリー
では対象郡としてランニングを挙げたいと思います。
こちらですと30分間でおよそ270キロカロリーなので、540kcal/hですね。
なので同じ時間あたりに消費するカロリーはランニングの方が大きいという計算になります。
ですがトレーニングによる消費カロリーに着目するときに考えなければならないことは、実際にアクションをしているときのみにカロリーが消費されるわけではないということです。
トレーニングが終わってから回復するまでに消費するカロリーもあるので、双方を組み合わせなければ、どちらが優れているという判断はできないということになります。
ではトレーニング中の消費カロリー以外でカロリーを消費する部分は何かというと、以下の2つです。
- トレーニングによってついた筋肉による基礎代謝の向上
- 筋トレ後の代謝アップ(一般的にはECOP と呼ばれているもの)
こちらによって脂肪が燃えるということですね。
ではこれから「基礎代謝のアップ」と「ECOP 」について解説していきたいと思います。
代謝に関するウソとホント
ほんとにそんなに燃えるのか?
まずは基礎代謝の向上です。
こんな話を聞いたことはありませんか?
一日の消費カロリーのうち60~70%が基礎代謝で消費され、その基礎代謝の40%が筋肉によって生じる。
計算すると全体の消費カロリーのうち24~28パーセントが筋肉による基礎代謝であり、ほとんどが脂肪を燃やすらしい。
この計算に従うと筋肉1kg で30kcal/kg 、脂肪1kg は7,000kcal なので234日で脂肪1kg を減らせる計算になる。
というような表記です。
ちなみにこれら全てをジョギングで補おうとすると、13時間走り続ければ可能です。
この文句は多くのトレーナーが「だから脂肪を燃やすために基礎代謝を上げましょう!!そのためには筋トレです!!」と使っていますし、「筋トレ 基礎代謝」で上位表示されるブログの多くにも同様の記載が見られます。
が、この数値、実際に明確なエビデンスがないらしいんですね。
気になって僕も調べてみたんですけど、「筋肉を1Kg 増やすと50kcal 基礎代謝が上がりますよ」という明確なエビデンスを見つけることはできませんでした。
実際に国立健康・栄養研究所の田中茂穂氏も、
筋肉1kgで13kcalと考えるのが妥当である。
筋肉1kgで50kcalと云った話も流布されているが、これはFFM(除脂肪量)であって、筋肉はこの約50%である。
従って、“50kcal近く” という数値は、いくつかの報告を大雑把にまとめたもので、「13kcalよりは大きそうだ」くらいに考えていただいた方が良いように思います
という見解を出しています。
では実際にどれくらいのカロリー増加が見込めるのか?
田中氏がおっしゃっているように筋肉1kgあたり13kcal というのが妥当ではないでしょうか?
これを年単位で計算し直すと、筋肉1kgの増量で毎日基礎代謝のみで13kcal消費量が増えるので、365日をかけて、4,845kcal です。
つまり脂肪量に換算して0.68kg 削減することができます。
この数値はあなたにとってどう見えるでしょうか?
少ないですか?
それとも多いですか?
一見少なく見えるかと思いますが、筋肉を1kg 増やすとそのままの生活を続けた場合、何もせずとも1年後には脂肪が0.68kg減っているということです。
ですが実際に減量する場合には、ここに追加で
トレーニングでの消費カロリー
食事制限による総カロリー量の減少
が加わります。
また、今の見てきた数字は筋肉1kg だけ増量した場合の数字ですので、これが2kg、5kgと増えていくと、1年間で減る脂肪量はどんどんどんどん増していくことになります。
ちなみに10kg 筋肉を増やした場合、基礎代謝だけで脂肪が6.8kg /年減ることになります。
意外に減らないんだ…と思ったあなたへ
ここまで見てきて、「え?1kg 増量しても脂肪そんだけしか燃えないの?」と思われたそこのあなた。
そうなんです、脂肪はなかなか燃えないのです。
なぜならそれが太古の昔から人類が生き残るために獲得したプログラムだからです。
それに逆らうのは難しいです。
つまり、簡単には痩せられないということですよ。
なので、「簡単に痩せられます!」みたいな広告に乗らないで下さいということですね。
(逆にだからこそそういうお手軽商品やサービスに飛びつく人が後をたたないのだと思いますが:..)
残りの消費カロリーの正体
残りのカロリーは一体何によって消費されるのか?
先ほど
総消費カロリーのうち60~70%が基礎代謝
という話はしました。
では残りの 30~40%は何によって消費されるのでしょうか?
これは2つの熱生産に分類されます。
- 活動誘発性体熱生産
- 食事誘発性体熱生産
です。
活動誘発性体熱生産
一つ目は読んで字のごとく、「活動することによって生産されるエネルギー」です。
つまり筋トレやジョギング、それからその他スポーツをしたり、通勤中のウォーキングや営業での外回りといったものは全てここに入ります。
また、主婦の方でしたら家事や買い物といった活動での消費もここに入ります。
この活動誘発性耐熱生産は全体として20~30%の割合を占めます。
すなわち日々の活動量を上げることで、この熱生産を上げることができます。
食事誘発性体熱生産
次の食事誘発性体熱生産と言うのは一般的にDIT(diet induced thermogenesis)と呼ばれていて、食事をすることによって発生する熱生産です。
動物は食べたものを消化しなければなりませんので、その際に生じるエネルギーということになります。
消化と言っても立派な化学反応ですから、熱を生じます。
「消化で熱が必要」と言ってもイメージしづらい方は、体内でこうした反応が穏やかに進行していると思って下さい。
これはテルミット反応と言って、酸化還元反応にて熱と光を発しながら酸化鉄とアルミニウムから鉄を生産する反応です。
同様に食べ物を消化する際にも、熱が必要だということがなんとなくわかるかと思います。
(補足:化学反応とは結合が変わり違う物質に変化することで、ほとんどの場合に熱を放出及び吸収します。消化は熱を放出する化学反応で、それを助けるのが酵素ですね。)
ここで発生する熱は全体の10%~20%を占め、さらに食事内容によっても変わります。
当然ですよね?
Aという化学反応と、Bという化学反応では発生する熱量は異なりますよね。
つまり肉を食べた場合と魚も食べた場合、さらには穀物を食べた場合と野菜を食べた場合で、それぞれDTI は異なりますし、豚肉、牛肉、鶏肉と言った種類によっても異なるということです。
しかしこれらが上がっても総消費カロリー自体も同時に向上しますので、DTI が割合が大きく変わることはありませんよということです。
また、DTI に関しては「消化が化学反応」という説明を深掘りして別途詳細な記事を書きますので、楽しみにしておいて下さい。
ここまでが日常生活における総カロリー消費の内訳となっています。
では最後にもう一つ、筋トレをすることによって痩せる理由を説明します。
インスリンの働きから体重増加を考える
インスリンヒエラルキーとはなんぞや?
「インスリン・ヒエラルキー」というのをご存知でしょうか?
読んで字のごとくインスリンのヒエラルキーなのですが、つまりはインスリンが働く順番ということです。
この順番は
- 筋肉
- 肝臓
- 脂肪
となっています。
図にするとこうなります。
ではヒエラルキーを見る前にインスリンの働きを理解しておかなければならないので、不安な方はこちらの記事を確認しておいてくださいね?
インスリンの働きを再確認したところで、今挙げた3つの臓器でインスリンは働くのですが、まずは筋肉で働きます。
そして、次に肝臓、最後に脂肪で働くというフローを辿るわけですね。
ということはインスリンの主な働きは血中の糖を取り込んで各種細胞に届けることなので、まずは筋肉に糖を届けます。
なぜなら筋肉に糖(つまりグリコーゲン)がないと、石器時代においては獲物を捕まえることができなかったからです。
何よりも第一に動けることが必要だったわけです。
現代でインスリン・ヒエラルキーを上手に使う方法
しかし現代は慢性エネルギー過多状態ですので、各臓器で消費されないエネルギーは脂肪として蓄積されてしまいます。
ですがインスリン・ヒエラルキーによって筋肉量の多い人はインスリンが筋肉から効いてゆくので、なかなか脂肪細胞に余剰エネルギーが蓄積されないことになります。
これは論理的に考えればわかることなのですが、筋肉量が多いのであればそれだけたくさんのエネルギーを筋肉中に蓄える必要があります。
なのでこのインスリン・ヒエラルキーも理にかなっているメカニズムとなります。
以上が筋肉をつけると痩せる(太りづらくなる)理由です。
まとめると、
- ハードなトレーニングでのカロリー消費
- 筋肉が付くことによる基礎代謝向上
- インスリン・ヒエラルキーによる脂肪細胞へのエネルギー供給量の減少
となります。
最も大切なことは
ですが減量において最も大切なことは食事のコントロールです。
総摂取カロリー>総消費カロリー
なら体重増加
総摂取カロリー<総消費カロリー
なら体重減少
これは単純なエネルギー保存則の問題です。
ここだけはお忘れなきよう。
以上の理由から、筋トレすると3つの理由で太りにくくなるということがわかります。
まとめ
筋トレをすると3つの理由で痩せる(太りにくくなる)
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