【完全解説】筋トレをしていなくても摂取したいフィッシュオイルのすすめ

トレーニングをしている人もしていない人も摂取しておいたほうがよいサプリメントにフィッシュオイルがある。
今回はフィッシュオイルとは何か?どんな効果があるのか?を体系的に解説していこう。
こんにちは、みのです。
以前のサプリメント全集記事で僕は見事に自分の首を絞めることになってしまったわけです。
理由は「長くなるので別途記事にします。」を連発しすぎたこと。
ざっと数えたところ、6回も繰り出していました。
とはいえ丁寧に書くと6記事分となる内容を、ただでさえ長かった前回の記事にぶつけるのは流石に不親切だと思ったので、ここから数回はその尻拭いをします。笑
では本編に入っていきます。
前提知識
ここからフィッシュオイルについての解説に入っていきますが、そもそもフィッシュオイルは何を摂取するためのサプリメントかご存知ですか?
あなたは「オメガ(ω)3系脂肪酸」を摂取するためのフィッシュオイルを摂取しなければならないのです。
ということなので、今後はフィッシュオイル=オメガ3系脂肪酸と脳内変換して差し支えないです。
では続いてオメガ3系脂肪酸の解説に入っていきたいと思いますが、その前に「脂肪」ってなにかご存知ですか?
そもそも脂肪とは?
前提が抜けていると、その上に積み重ねるべき知識が身に付きませんので、まずは土台から固めます。
油とは三大栄養素のひとつ、脂質です。
一般的に油とは最も「いらない!」となる物質ですよね?
なぜかというと、太るからです。単純に。笑
ですが「脂肪=全くいらない」ではないです。
なぜなら、脂肪にはたくさんの役割があるからです。
いくつか挙げると
- 保温
- クッション
- エネルギー源
- 脂質二重膜を形成し、細胞を形作る
です。
上から3つめまでは御存知の通りです。
貴重な体温の逃さないため、衝撃から身を守るため、そして食料が得られないときのためのエネルギー源です。
何度も言っていますが消費しきれない糖は備蓄過程で脂肪に変換されます。
理由はエネルギー効率的に脂肪>>糖だから。
それぞれ脂肪:9kcal/g、糖:4kcal/gです。
なのでより少ない体積でより多くのエネルギーを蓄えるのであれば、脂肪の方が適しているというわけです。
脂質二重膜とは?
水と油
ところであなたは水と油の関係をご存知でしょうか?
水に油を混ぜるとこのような状態になり、混ざり合いません。
理由は化学的性質の違いです。
油というものが「水を避けたがる性質」(専門的には疎水性という)を持っているからです。
おかげでこのようなインテリアが出来上がるわけですね。
細胞の構造
話は変わりますが、あなたは細胞の構造を知っていますでしょうか?
カラダの構成成分の70%が水ということから考えても、細胞のほとんどは水で出来ているはずです。
が、全てが水だと水溶液として混ざってしまいます。
このように。
細胞が全て水だと複雑な構造を形成するのは難しそうですね?
ということで我々のご先祖様は考えました。
どうすれば複雑な構造が作れるか?
結果はどうなったのでしょうか?
(水+油)✕細胞=?
モデル図はこうです。

https://ameblo.jp/fm23010/entry-12016865695.html
擬似的にこの状態を作ったわけです。
この油滴1つ1つが体内の細胞です。
しかしこれだと細胞内は全て油で満たされていることになります。
それもそれで困ってしまいます。
人体の7割が水だって言っているのに、人体を構成する細胞が油で満たされているのは矛盾です。
なので、その内側にもう1枚膜を作りました。
結果がこの図。
この構造なら図のように外が水で満たされていても、細胞が自由に移動することができます。
これが脂質二重膜です。
このように細胞は脂質によって二重の膜を持っているわけです。
何の話をしていたか覚えていますか?
脂質の有用性の話です。
ということで、この脂質二重膜を構成するのに脂質は必須なんです。
体内で。
だからPFCバランス計算の際にも、固定値として10~15%程度は摂取しましょうね。と言われるわけですね。
しかし油にも質の良いもの、悪いものがあります。
続いてこの油の良し悪しの話をしますが、その前に脂肪酸の話をします。
脂肪酸とは脂肪を構成するものです。
図にするとこうですね。
今日のメインのオメガ3も脂肪酸の1種なので、この脂肪酸の解説をしたいのでが、いかんせん説明が長ったらしく、小難しい。
なので、この先が気になるマニアックかつ理系人間は下の「詳しく知りたい方はこちら」をタップして、タブを開いてご覧ください。
それ以外の方はこのまま読み進めてください。(タブを開かなくても辻褄が合うように書いています。)
この道を選んだあなたはセンスがいいです。
茨道ですが、間違いのない知識が身につきます。
頑張って付いてきてくださいね!
脂肪酸とは?
まず脂肪酸と脂肪についてです。
脂肪酸とはその名の通り脂肪の酸です。
化学的に「酸」とはいくつかの定義がありますが、代表的なものは「プロトンを与えるもの」です。
とは言え、「プロトン??」とか考え始めると、それは化学を1から勉強しなくてはいけないので厄介ですね。
ここに関してはボディメイクの領域を超えて科学的領域に踏み込むので、覚えなくても問題ないです。
(とは言え、プロトンは高校化学の内容だと思いますが…)
ということで先程結論から言うと、基本は脂肪=脂肪酸+グリセロールです。
この構成が単純脂質で、そこにリン脂質等別のものが加わったものが複合脂質です。
ちなみにおなじみ中性脂肪はグリセロールに脂肪酸が3つくっついたトリアシルグリセロール(3つのアシル基が付いたグリセロールという意味。ちなみにアシル基とは=Oを含むやつ。)です。
構造はこれ。
つまり中性脂肪は3つの脂肪酸(アシル基部分だが厳密にはカルボキシ基)と1つのグリセロールが分解され、それぞれエネルギーとして消費されるということがわかります。
また、グリセロールは形が決まっていますが、脂肪酸は一番長い斜め線部分(直鎖という)の長さや角度が無数に存在します。
これが多種多様な脂肪酸が存在する理由であり、更にはオメガ3、6、9の違いでもあります。
いいですか?
オメガの違いは炭素の状態の違いだけです。
続いて本丸、脂肪酸について解説していきます。
まずは構造から。
脂肪酸の構造
脂肪酸とは化学的に言うと「長鎖炭化水素の1価のカルボン酸」です。
こう書くととても難しいもののように感じますが、なんてことはない。
カルボン酸とは最後に-COOHがついている化合物です。
(念の為-COOHは左から炭素ー酸素ー酸素ー水素。)
(さらに補足でこの「-COOH」が全体の性質を決める部分で官能基と呼びます。ちなみに名前はカルボキシ基。)
つまり簡単に言うと、末尾が炭素ー酸素ー酸素ー水素になっている長い物質は脂肪酸です。
この例だと、=OとーOHとなっている部分がカルボキシ基です。
斜めのギザギザ(直鎖)、これは全て炭素です。
「末尾じゃないじゃないか!」という疑問があるかもしれませんが、あくまでも「脂肪酸の末尾」です。
先ほど紹介した中性脂肪にも脂肪酸部分がありますね?
そして、最も大切なことなので再度話しますが、ギザギザ(直鎖)の天辺には炭素がそれぞれ存在します。
ということは、先程説明したように直鎖の長さによって脂肪酸の種類が決まるのであれば、脂肪酸の種類自体が炭素の数によって決まるということがわかります。
すなわち、DHAもEPAも基本的には炭素の数の違いしかないということがわかります。
なのでこのあと話す、オメガ3、6、9、トランス脂肪酸、全て直鎖の違いでしかありません。
(※専門的な話をすると炭素数と二重結合の位置の違いですが。)
というか人体の構成要素はほとんど炭素、酸素、水素、窒素です。
元素自体は変わらず、結合の仕方のみでその多様性を作り出しているわけです。
オメガ脂肪酸とは?
オメガの違いを生み出すもの
一本鎖から三本鎖
先程の例では直鎖は1本の鎖でした。
しかし、炭素同士の結合は腕1本で繋がる方法と、腕2本、3本で繋がる方法があります。
(炭素には腕が4本ある。)
なので今まで腕1本で繋がっていた炭素直鎖が、一部分だけ腕2本で繋がりだすこともあります。
寂しがり屋な炭素ちゃんというわけです。
先程のモデル図でいうとこうなります。
この「=」を二重結合といいます。(※≡は三重結合)
お約束としては、1つの炭素の周りには4つの手が必ず存在していなくてはなりません。
そして、直鎖のどこに二重結合があるかによって、自然界での挙動や生体内での働きが異なります。
この具体例がオメガ3、6、9です。
また、二重結合、三重結合を含む脂肪酸を総じて不飽和脂肪酸といい、単結合のみの脂肪酸は飽和脂肪酸と言います。
オメガとは?
ではオメガとは一体何なのでしょうか?
これはオメガ3脂肪酸の1種であるαリノレン酸の構造から考えてみましょう。
下図がαリノレン酸の構造式です。
左にある=Oがカルボン酸部分でしたが、その=Oの下に「1」と書いてあり、その隣の山に「α」とあります。
これは化学の定例で官能基(カルボン酸部分)の隣の炭素から順番にα炭素→β炭素→γ炭素→…→ψ→Ω炭素(オメガ)となります。
つまり、カルボン酸から一番遠いい炭素はオメガ炭素となるわけです。
なのでオメガ(方向から数えて)3(つ目の炭素に二重結合がある)脂肪酸で、オメガ3脂肪酸なのです。
こちらの図を見ながらだと理解が進むかも。
ちなみに上記αリノレン酸の三次元イメージはこちら。
クニャっと曲がっている部分が3箇所ありますが、ここが二重結合の位置です。
三次元解説はこちら。
EPAとDHAの構造
では、肝心のEPAとDHAはどのような構造なのでしょうか?
それぞれ構造はこちら。
上がDHAで下がEPA。
●DHA
●EPA
どちらも似たような構造ですね?
DHA はDocosaHexaenoic Acid(ドコサヘキサエン酸)の頭文字なので、炭素が22個(ドコサ)で二重結合が6個(ヘキサエン)ある酸という意味です。
図解するとこう。
EPAも同じです。
EicosaPentaenoic Acid(イコサペンタエン酸)で炭素数20で二重結合を5つ持つ脂肪酸です。
このように化学分野では正式名称を見ただけで構造式が書けるような命名法がとられています。
なので化学式のみで会話をすることも可能というわけです。
以上を踏まえると、必然的に導かれるのはオメガ6とオメガ9の特徴です。
オメガ3はオメガ炭素から3つ目の炭素に初めて二重結合が出てきたので、オメガ6はオメガ炭素から6つ目の炭素に初めて二重結合が、オメガ9ならそれが9こ目からということがわかります。
以上がオメガ脂肪酸をきちんと理解する上での初歩の学習が完了です。
ここからは実際にオメガの効能や特徴について考察していきます。
では合流しましょう。
そのまま読み進めていただいた方はここまで飛んでいると思います。
「詳しく読む」茨道を選んだあなたはやっと合流地点です。
おめでとうございます!あなたは化学についてそこらの理系大学生より賢くなっています。
では引き続き、オメガ三兄弟をそれぞれ別に取り上げて、解説していきたいと思います。
まずは進行の都合上オメガ9から説明していきます。
オメガ9
まずオメガ9ですが、これはあまり語ることはありません。
代表的なオメガ9はオレイン酸という脂肪酸で、これは体内で細胞によって作られるため、ヒトの細胞内に最も多く存在している脂肪酸となります。
このあと紹介するオメガ3、それからオメガ6は食品からしか摂取できない必須脂肪酸ですが、オメガ9に限ってはそうではありません。
なので特段摂取量に気をつける必要もありません。
多く含まれる食品
豊富に含まれているものは以下の食品です。
- オリーブオイル
- カシューナッツ
- アーモンド
- ピーナッツ
- アボカド
- くるみ
- 牛肉
オメガ9の効能
オメガ9にはすでにわかっているもので、大きく分けて2つの効能があります。
- LDLコレステロール値の改善
- インスリン抵抗性の改善
それぞれ見ていきましょう。
1.LDLコレステロール値の改善
みのはこの言い方はあまり好きではないのですが、いわゆる悪玉コレステロールです。
そしてオメガ9は悪玉コレステロールを下げると言われています。
加えるとこれから紹介するオメガ3も悪玉コレステロール値を下げると言われています。
が、ここに対してみのは苦言を呈します。
そもそもコレステロールに善玉も悪玉もないよという話を、別記事で話したいと思います。
2.インスリン抵抗性の改善
打って変わってこちらは大事。
インスリン抵抗性の改善です。
インスリン抵抗性とは何でしょうか?
「?」が頭に浮かんだ方はこちらの記事で勉強し直し。
要はインスリンが効きづらくなってしまう症状ですね。
つまり糖尿病にかかりやすい状態です。
糖尿病の何が怖いかというと、「最終的に毛細血管が詰まってしまう」のです。
最も症状が出やすい場所は「網膜」「腎臓」「神経」です。
これについてもこちらの記事で解説しているので、一度目を通してみてください。
オメガ9はこのインスリン抵抗性を改善する効果があるということです。
では続いて本丸オメガ3について。
オメガ3
オメガ3全体の特徴
まず主役のオメガ3の特徴について解説します。
代表的なオメガ3脂肪酸は以下の3つです。
- αリノレン酸(アルファリノレン酸)
- EPA(イコサペンタエン酸)
- DHA(ドコサペンタエン酸)
「オメガ3,6,9ってどう違うの?」という疑問があるかもしれませんが、それはかなり段階的な説明が必要となります。
知りたい方は先程飛ばした部分を読み直してみてください。
ちなみに「EPAはエイコサペンタエン酸じゃないの?」という声があるかと思いますが、これは命名法がどちらに従うかの違いです。
IUPAC(国際純正・応用化学連合)という組織が定めたIUPAC命名法ではイコサですし、CAS(アメリカ化学学会の情報サービス機関)という組織が定めた命名法に従うとエイコサです。
マス向けではエイコサがメジャーかと思います。
オメガ3全体としての特徴は多くの臨床結果がありますが、最も確実で効果が認められているものは「血液を固まりにくくする」です。
これはよく「血液がサラサラになる」という触れ込みで使われていますが、どちらかと言うと「サラサラ」というより、「固まりにくくする」が正しいかと思います。
違いは「サラサラ」だと恒常的に血液の流れが良くなるようなイメージですが、「固まりにくくする」だと固まりやすい状態(血栓ができる)があって、その状態の否定形です。
なので「プラスになる」というよりは「マイナスがなくなる」といったイメージのほうが近いかもしれません。
(誇張広告はこういった部分を鮮やかにすり替えてきます。ご注意を。)
この効果によって心疾患や脳疾患リスクを減少させることができます。
加えて近年では炎症の抑制にも関わっていることがわかっています。
オメガ3については他のサプリメント同様、キャッチコピー先行で効果が過大解釈されて伝わっている部分もあるので、こちらのサイト(外部サイトへ飛びます)でダマされないための知恵を身につけることもオススメします。
オメガ3の代謝
オメガ三兄弟の中のオメガ3自体もαリノレン酸ーEPAーDHAで三兄弟を形成しています。
理由はαリノレン酸を摂取すると体内でEPAへ変換され、そのEPAがDHAへ変換されるからです。
以下の図はαリノレン酸から始まりDHAへと変換されるまでの経路図です。
なので、結局αリノレン酸で摂取しようが、EPAで摂取しようが最終的に大部分はDHAに変換されてしまうのです。
そしてその変換効率ですが、αリノレン酸から最終生成物のDHAへの変換効率はトータル10〜15%となっています。
パッと見低いですよね?
そう、低いんです。
100個αリノレン酸を摂取したところ、DHAとして活用されるのは10〜15個です。
とすると、100個欲しかったら1,000個摂取しないといけないですね?
これは大変なのでサプリメントとして摂取するのがよいですよ。
という理論です。
では、DHAやEPAを摂取すると健康上どんなメリットがあるのでしょうか?
続いてはDHAの体内での作用について説明します。
DHAの働き
まずDHAですが、ほとんどが脳内に存在しています。
脳はその他器官と構成成分が異なります。
通常の器官は水60〜70%、タンパク質20%、その他です。
ですが脳はその機能特性上、大部分(60%)が脂質で、残りの40%がタンパク質です。
脂質の内訳は以下のようになります。
- コレステロール50%
- リン脂質25%
- DHA25%
つまり脳全体の約15%をDHAが占めているということになります。
グラフにするとこちら(僕よりエクセルが使える彼女にお願いして作ってもらった…)。
DHAは脳内で神経細胞を作る材料として使われています。
つまりDHAを摂取することは脳神経を作ることに繋がるのです。
(この部分が過大解釈され、「DHAと摂ると頭が良くなる」と言われていますが、現段階では「頭が良くなる可能性がある」という程度のようです。とは言え材料が不足していればネットワークも育たないので、あるに越したことはないかと思います。)
イヌイットから学ぶオメガ3の有効性
実はEPAおよびDHAが始めて注目されたのは1960~1970年代に行われたグリーンランドの先住民族イヌイットに対する研究です。
ダイアベルグらの疫学研究によると、イヌイットとデンマーク人の食事を8年間観察したところ、どちらも高脂肪食であるにもかかわらずイヌイットは急性心筋梗塞発症の割合がデンマーク人の1/10だった。というのです。
結論から申し上げると彼らは血中EPA濃度が特異的であり、それがこのような差を引き起こしていると考えられています。
また彼らの血中EPA濃度の高さは、主食のアザラシからもたらされていると考えられます。
この結果を裏付けるように、同実験ではデンマークに移住したイヌイットも研究集団として含まれています。
デンマークに移住したイヌイットは食生活がデンマーク人のそれと同じものになるので、血中EPA濃度はデンマーク人に近づいていき、それに伴い急性心筋梗塞発症率も飛躍的に増加していったようです。
これはある現象を示唆しています。
そう。
日本人の食事が魚中心のものから、欧米食へと移り変わる中で、同じような変化が起こりつつある(というかもう起きている)ということです。
私達はイヌイットの二の舞を演じているようです。
心筋梗塞での高い死亡率がそれを裏付けています。
これを避けるためにも、積極的に青魚やサプリメントからDHAを摂取したいものですね。
続いてはオメガ6についてです。
オメガ6
さて、先程イヌイットの研究の話をしましたが、急性心筋梗塞発症率が増えた彼らはオメガ3の摂取量が減っていました。
では一体代わりに何の摂取量が増加したのでしょうか?
それが今から話すオメガ6脂肪酸です。
オメガ6概要
オメガ6脂肪酸はオメガ3とは若干構造が異なります。
そして豊富に含まれている食材も異なります。
代表的なもので言うと以下の食品に含まれています。
- 精製された植物油
- 大豆油
- コーン油
- シーズ
- 加工食品
そして代表的な油はリノール酸で、アラキドン酸に変換されます。
オメガ6は免疫システムの重要な役割を担っておりますが、アラキドン酸が体内で多くなりすぎると、アラキドン酸由来のエイコサン酸(エイコサノイド)が内蔵炎症を起こす性質を持っています。
つまりここまでをまとめると、オメガ6は和食を除く洋食に多く含まれており、摂取しすぎると内蔵炎症を起こす危険性があるということです。
また、イヌイットはオメガ3の摂取量が減り、代わりにオメガ6の摂取量が増えたことにより「オメガ3の血液凝固防止作用」が減少し、急性心筋梗塞発症数が増えたということがわかります。
カラダに良いオメガ6もある!
ここまでオメガ6はカラダに悪いということをひたすら話してきましたが、実はカラダに良いものもあります。
それは次の2つ。
- γリノレン酸
- 共役リノール酸(CLA)
1.γリノレン酸
γリノレン酸は月見草オイルやボラジオイルの成分から発見されたもので、アラキドン酸由来のエイコサノイドを抑制してくれます。
それから女性ホルモンバランスを改善してくれる効果もあるようです。
身近なところでは豚肉、それからクジラ肉に豊富に含まれております。
2.共役リノール酸(CLA)
共役リノール酸は天然のトランス脂肪酸です。
(トランス脂肪酸とはカラダに悪い脂肪酸です。これに関しては別途記事にします。)
ですが体内では通常のトランス脂肪酸以外の脂肪酸と同様に振る舞う(ヒトの体脂肪現状に効果を示している)ので、アメリカやデンマークではトランス脂肪酸ではないという対応をされています。
多く含まれる食品としては反芻動物から見つかったので、牛肉や牛の乳製品です。
オメガ脂肪酸総論
オメガ脂肪酸を一覧にすると
ここまで見てきたオメガ3、6、9の特徴についてをまとめて記載します。
必須脂肪酸である | 常温で | 主な脂肪酸 | 豊富に含まれる食材 | |
オメガ3 | ○ | 液体 | αリノレン酸 EPA DHA |
えごま 亜麻仁 青魚 |
オメガ6 | ○ | 液体 | リノール酸 アラキドン酸 |
サラダ油 コーン油 加工食品 |
オメガ9 | × | 液体 | オレイン酸 | オリーブオイル |
マインドマップにするとこうです。
この図から読み取れることがいくつかあるので解説していきます。
必須脂肪酸・非必須脂肪酸区分
アミノ酸には必須アミノ酸と非必須アミノ酸がありました。
これは体内で生成できるかどうかの違いでした。
体内で生成できないものは食事から摂取するしかないからですね。
これが「ん?」となった人はこちらの記事を読んでやりなおし。
これと同じ視点が脂肪酸でも導入できます。
体内で生成できるものは非必須脂肪酸、それ以外は必須脂肪酸です。
先程の図で言うと、必須脂肪酸はオメガ6とオメガ3です。
ということはオメガ6やオメガ3はアミノ酸で言うと必須脂肪酸(EAA)に当たります。
しかし異なる部分もあります。
それはどちらも必須脂肪酸ですがオメガ6と3は比率が非常に大切ということです。
具体的な数字で言うと、オメガ3:オメガ6=1:4程度までに抑えるのが望ましいと言われています(栄養学の基礎参照)。
ですが実際の現代の日本人の摂取比率で言うと1:5程度。
(「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書より)
アメリカ人やイギリス人で言うと、1:20~30程度とオメガ6が過剰ということがわかるかと思います。
その結果として確実にアルツハイマー病の患者が急増しています。
みのは大学で糖尿病とアルツハイマーの関連性を研究していましたので少し詳しいのですが、アルツハイマーとは脳内に(アミロイドβという)ゴミのようなものが溜まることによって起こります。

http://blog.livedoor.jp/maco8348/archives/44737524.html
結果的に学習記憶障害等が起こるのですが、オメガ3の不足によってこのゴミが溜まる速度が早まるわけです。
そういったことを防ぐために、
- オメガ6を減らす
- オメガ3を増やす
ということを同時並行で行わなければならないわけです。
アミノ酸の場合は必須アミノ酸を(常識の範囲内で)摂れば摂るだけ良いとされていましたが、脂肪酸ではそうではないという理由がわかったかと思います。
外してはならない視点
オメガ脂肪酸を語る上で外してはならない視点があります。
それは「本当にオメガ3だけに気をつけていればよいのか?」という点です。
もちろん必須脂肪酸であるオメガ3とオメガ6をきちんと食事から摂取することも必要です。
しかし、オメガ9も意識して摂取しなければならないとみのは考えます。
理由は「体内で生成できるということはそれだけ生命維持において必要だから」とも言いかえられるからです。
なので「必須脂肪酸だけ気をつければいいよ!」という無責任なことは言いません。
きちんとオメガ9もオリーブオイルやアボカド、ナッツから摂取しましょう。


加えてオメガの中で唯一オメガ9は熱に強いです。
その沸点は170℃なので、炒め物等はオリーブオイルで行うのが吉。
『オリーブオイルはを加熱すると栄養素が壊れる』とはよく聞くことだ。だがどうやらそうではないらしい。エキストラバージンオリーブオイルは酸化による水素付加に高い耐性を持つようだ。つまり210度(煙点)を超えない限り問題ない。motebody.tokyo/r8pl
posted at 13:00:45
逆にオメガ3は非常に繊細なので、注意が必要です。
(酸化されやすいという意味です。)
さて、ここまでオメガ脂肪酸について書いてきましたが、せっかくなので油に関してはこの際に出し尽くしてしまおうと考えました。
伝えたい内容は「コレステロールのウソ」と「本当に怖いトランス脂肪酸」です。
とはいえ今回の記事はかなりの分量なので、いくつかの記事に分割することにしました。
とはいえここまででもあなたは十分にオメガ脂肪酸マスタークラスの知識を得ているのでご安心を。
ですが今後の長い人生のためにも、このあとの2記事は読んでおくことをオススメします。
- コレステロールのウソ
- 本当に怖いトランス脂肪酸
更新次第リンクを追加します。
買うべきオメガ3
これに関しては正直オススメ商品はないです。
というのも。各商品ごとに含有DHA&EPA量が異なります。
なので自分が欲しい量が含まれているサプリを買う(もしくは合わせ買い)するのが良いのではないかと思います。
マイプロは現在(2018/02/25時点)セールやっているのでオススメ。
マイプロの買い方はこちらから。
ですが最もオススメはこちら。
そう、サバ缶。
EPA、DHAの部分で含まれている食品に青魚と表記しましたが、代表的なものがサバです。
とはいえ毎日生の鯖を食べるのはちと大変なので、サバ缶を活用します。
オメガ3は酸化されやすいので、なるべくなら生の魚から摂取するのが良いのですが、サバ缶は生の魚と調味料を缶で密封してから火入れを行うようです。
酸素が含まれていなければ酸化はほとんど行われないので、安心して食してください。
上記はみのの家に転がっていたサバの水煮ですが、DHA1060mg、EPA660mgなのでオメガ3は豊富に含まれていますね。
こちらは1カプセルでDHA700mgです。
(とは言え1缶の中身を丸々食した場合の摂取量なので、魚だけ食べてもこの値は摂取できません。煮汁まるごと味噌汁にすれば摂れます。
サバ缶で美味しかったのはこちら。
是非ともフィッシュオイルを手に入れて、あなたの生活レベル向上に役立ててください。
PS.
こんな感想をいただきました!
感動しました。
この知識を無料で読めたのには本当に感謝です。ありがとうございます!— ロズワル (@LgwfAVfjbL6nzCp) 2018年2月25日
渾身の1本にこういった感想を貰えると、きちんと熱意が伝わっていて嬉しいなと思いますね。
今回の記事は参考になりましたか?次はどの記事を読めばいいか、下の地図をタップして確認しよう!
みの

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